好きな場所

3月中旬、神保町の三省堂がリニューアルオープンしました。以前は、行くたびにだいたい同じルートを通っていました。あの棚を見て、次はあそこへ、という流れが自然と決まっていて、その安心感も含めて好きな場所でした。今回も同じ感覚で入ったのですが、いい意味で裏切られました。

1階はガラス張りで明るく、空間に立体感があって、一つの大きなステージのようです。どこに何があるのか一目ではつかめません。2階、3階は、気づくと同じところを何度も回っていて、方向感覚を失います。以前のルーチンルートをぶらつく安心感はなくなりましたが、その代わりにあるのは、かなりのカオスです。それが妙に楽しい。ここまで攻めてくるのか、という嬉しい驚きがありました。店内はとにかく人が多くて、少し大げさに言えば、この世の娯楽は本だけになったのでは、と思うような賑わいでした。書店に行くこと自体が、ひとつの体験になっている。そんな場所になっているように感じました。