日傘

今年から時々日傘を差すようになりました。どんなに暑い日も、燦燦と降り注ぐ陽光を浴び、だらだらと汗を流しながら歩くのを気持ちいいと感じる、それが私の筈でした。しかし近年は、地球が熱くなっているのか、私が衰えているのか定かではなのですが、気持ちいいと感じないときもあるのです。つまりは、とても暑く感じているということです。

とても暑い日でありながら、傘を差していない人とすれ違う時があります。この人は戦っているのに、自分は傘の庇護の元に逃げている、そのような後ろめたさを勝手になんとなく感じます。その気持ちを隠すように、私は胸を張りまっすぐに前を向いてすれ違っています。